ひめゆりの塔をめぐる人々の手記 (角川文庫)



ひめゆりの塔をめぐる人々の手記 (角川文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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貴重な証言記録

他でも書いているが、証言のみで真実ありとすることは法廷においては認められない。
しかしながら法廷ではないし、証言はそれが束になればなるほど真実性を帯びる。
本書においては、ひめゆり部隊(他にも●●部隊という女生徒からなる臨時の看護婦
をやらされた部隊が幾つかあることも知っておいて欲しい)がいかに過酷な中果敢に
看護を行い、日本軍兵士はどのようにして死んでいったのかがわかる。
これらの人々や遺族に国は特別に年金支給等をちゃんとやっているのか非常に
疑問がある。
ひめゆりの塔は、沖縄に行ったら是非とも寄るべき場所である。
もう一ッ箇所は、麻文仁にある沖縄戦の組織抵抗の終わりを告げる、司令官自決の地で
平和公園になっている。
ひめゆりの等には手記が展示されているが、これを全て読む。日本人であれば当然である。
二時間はかかるので、足腰を鍛えておかないときつい。
それから生き残った元ひめゆりの女性たちが各人5分位づつ当時を証言しているFILMを
流しているところがある。不思議なことだが、このブースには余り人がいない。
3人分くらいの証言を見ると皆去ってゆく。よろしくない。このFILMは、3時間近くある。
全部見るべきである。
私も沖縄に遊びに行ったが、これだけのことをする時間が予想もしてなくて、二度目に訪問
してこれらを完了した。
つまり、若者も含めて、遊びに行くとして、この塔を訪れる目的を達成するには丸一日を
余分に設けておくべきだ。
壕が何時から作られ、どれぐらいの広さで、何人収容し、食事はどうしたのか、排泄は
どうしたのか、彼女たちは何をしたのか、よくわかる。
壕の中は真っ暗に近かったという。その中で聞こえる音は何なのか。それは患部に巣くう蛆虫
の蠢く音なのだ・・・。
何としても手記、FILMの完全制覇を勧める。特攻隊員にしても、グアム、サイパン、アッツ、
硫黄島等々の負け戦を闘った者たちも民間人の死者たちも、天皇の命令により、今の日本の
礎となって死んでいった(と現代の我々からはそううしか鎮魂できないだろう。無駄
死にとするか否かは戦後に生きる我々が責任を負ってこの国をどうしてゆくかにかかわる事項で
ある。)のだ。遊びは構わないが、これらに向き合う責任がある。
私はどうしても最後に自決した司令官を許すことはできない。理由は2つ。
ひめゆり学徒を軍に付き従い転戦させながら、ある日突然に解散命令を出したことが一つ。
各員思うままに動けという。どちらの方向に逃げたらいいのか(彼女らは非戦闘員である。)
教えず(伝令により同司令官は状況の大枠は知っていたはずだ)、護衛の部隊もつけない、
そのため各員バラバラに逃げ、行方不明者、米軍に殺されるもの多数が出た。
次に、この男は、あろうことか自決の前にスコッチなどという軍でしか手に入らない洋酒を
飲み切腹し、最後の一兵まで戦うよう今まで言っていたにかかわらず、本人は敵に対し攻撃を
しかけて戦闘において死んだのではないこと、の2点である。
海軍の船が沈むとき、艦長や艦隊司令官は、身体を船に鎖で縛り付け(万一浮かびあって助かれば
不名誉だからだ)、艦と共に死んだのと比べて情けない。
私は特攻と言う命令を出したこと、民間人も巻き込んでの戦闘を可としたこと、その他当時の
内閣および海軍軍令部、陸軍参謀本部の命令に明らかに不合理で許せないものがあり、それらの
者達は責任をとるべきであり、大日本国憲法において統帥権を有している天皇が自決しなかった
ことも許せない。



角川書店
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